2009年の厚生労働省の資料では、EPA 及び DHA は1g/日以上摂取することが望まれる。としています。
効果として書かれているのは、
- 血中中性脂肪値の低下
- 不整脈の発生防止
- 血管内皮 細胞の機能改善
- 血栓生成防止作用
- 生理作用を介して生活習慣病の予防
などであり、EPA 及び DHA の摂取量の多い人は、
- 冠動脈疾患罹患が少ない
- 加齢黄斑変性症の発症が少ない
- アレルギー性鼻炎が少ない
- 骨密度が高い
- 認知能 の悪化が少ない
- 脳卒中再発リスクが低い
と書いています。
欠乏すると皮膚炎などが発症するそうです。
食事からのEPA・DHA摂取量は、320mg/日(日本人30歳以上男性の中央値)、230mg/日(同女性の中央値)です。
EPA、DHAの過剰摂取
1日に1g以上必要といわれるDHA+EPAですが、3g~5g以上摂取すると、吐き気、下痢、鼻血などの症状が出るリスクがあるとしている報告もあります。
原料の魚には、水銀、カドニウム、鉛、すずなどの重金属、PCB、ダイオキシンなどの有害物質が含まれているリスクもあるので、大量に摂取しすぎることは、有害物質のリスクも心配です。
DHA+EPAも脂肪なので、脂質の摂取量が過剰になるほど摂取するのも、どうかと思います。
食事で摂取する、脂質摂取量平均値は 54.3gです。
n-3系脂肪酸は2g程度必要
2010年の指針では、nー3 系脂肪酸のうちEPA 及び DHA は全年齢で1g/日以上が望ましい。となっていましたが、日本人の食事摂取基準(2015 年版)では、「EPA 及び DHA は1g/日以上」という記載は無くなりました。
EPA、DHAの他にもα‒リノレン酸なども含んで、nー3 系脂肪酸の摂取基準量は明記されていて、年齢によっては、2.4g/日以上が目標量になっていますが、EPA+DHAだけの基準値が消えました。
α‒リノレン酸の過剰摂取は、前立腺がんの罹患リスクがあるので注意が必要という報告もあります。